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NiloのNiloによるNiloのためのブログ。マイブームの流行り廃りがとてつもなく著しい。
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しょうもないことで「お前はケチだ、何故そんなにケチになった」と親に言われた。
「育った環境かな」
何気なく放ったその言葉が、相手の癪に障ったらしい。
「私達がお前をケチに育てたとでも言いたいのか!」
そういう訳じゃない、と言っても親は聞く耳を持たなかった。
「何でもかんでも他人のせいにして!そんなに私が嫌いか!!」

***

人の性格だとか性質だとかいうものは、一朝一夕に作り上げられるものではない。過去の経験、体験、学習、その他諸々が積み重なって「今」がある。
「育った環境」とは一口に言っても、それは何も「家庭」に絞られるものではない。学校、習い事、友人やクラスメート、先生や親戚といった人間関係もまた「育った環境」なのである。
勿論、生まれ持って親から受け継いだ性質もあるだろう。しかしそれは核に過ぎず、そこに肉付けされる人格は環境によって構築されるものだ。
性質の良し悪しだとか、出来の善し悪しだとかいうものは、そういった全ての結果なのである。

その点、工場で生産される機械は原因がはっきりしていて良い。
不良品の機械があれば、それは間違いなく生産ラインに問題がある。何故なら、生産ライン以外で機械を作る工程は存在し得ないのだから。

***

私の吝嗇は今に始まったことではない。とうの昔からのことである。
「何故」と問われても、答えに窮する。それが分かれば苦労はしないし、分からないのが性質だ。
ある日突然始まったものでもない吝嗇を、何を今更とやかく言うか。

私は機械ではない。生産ラインは家庭に絞られない。
「育った環境」と聞いて、すぐさま「家庭」と結びつけるというのが、おかしな話なのだ。

***

近頃、些細な事で歯車が狂ってギシギシと耳障りな不協和音が鳴り始める。
朝、布団の中で目が覚めて、夜、布団に入って眠るまで、心穏やかに一日を過ごせた日が最近あっただろうか。必ず誰かが不機嫌で、他者への鬱憤を第三者にぶつけている。
言葉の暴力が飛び交う家で、誰が心地良く一日を暮らせるだろうか。誰が帰りたいと思うだろうか。

言葉が牙を向き、感情が衝突し、摩擦を起こして、心をすり減らしていく。
心は削られ、砕け、摩耗する。そうしてだんだんと小さく、貧相になっていく心とは対照的に、その屑が胸の底の方にうず高く積もっていく。その屑はやがて気管にまでせり上がり、その人を窒息死させるだろう。

苦しい苦しい苦しい――。

不協和音で頭が痛い。

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